奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
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今朝の博物館周辺の天気は曇り 、気温は21℃です。(8:00時点)
※下記の情報は8月17日(火)時点のものです。
今回は戦場ヶ原をぐるりと歩いてきました。赤沼を出発して湿原の中心部を通り、北戦場、国道沿いを経由して赤沼に戻る一周コースになります。(地図上赤マーカー部)
このコースは残暑が厳しいこの季節にこそ歩きたい、今オススメのコースなのです!
というのも標高が高く、平地に比べてもともと涼しい奥日光は夏が短く、お盆を過ぎると早くも秋めいてきます。
取材日当日も日差しには暑さを感じるものの、吹き抜ける風は一段とひんやりとしており気温はなんと午後1時で24℃でした!
そんな戦場ヶ原の湿原が開けた場所で景色を眺めてみると、生えている草が少しずつ緑から赤褐色へと変わり始めていたり、イネ科の植物たちも穂を伸ばしてほんのり色づいていたりと早くも秋の様相へと変化し始めていました。
さらに、湿原内には秋に咲くお花たちも次々と開花していました。
2センチほどの星形で花びらにある黄色の斑点がチャームポイントのアケボノソウや
にゅうと伸びた茎から可愛らしい白い花を咲かせるウメバチソウが見られました。
これらのお花は平地だと9月の下旬から10月ごろに開花しますが戦場ヶ原だと一足早く見ることができます。
美しい景色に加えて、目線を少し落とすことで季節が変わり始めた戦場ヶ原をより一層楽しむことができます。
歩く際はぜひ意識してみてくださいね。
そして、今回歩いたコースの中で秋の始まりを感じるのに最もオススメしたいのが北戦場です!
水分が戦場ヶ原の中でも比較的多い北戦場では人の背丈よりも高いイネ科の植物であるヨシが茂っているのですが、それがとてもヨシでした!(笑)
この時期になるとヨシはススキのような穂を伸ばしはじめますがそれが風に吹かれると涼しげに揺れ、葉っぱ同士がこすれてサラサラと心地よい音色を奏でていました。
ヨシ原に吹き渡る涼風に当たりながらその様子や音色を楽しみつつ男体山を望むのは時が過ぎるのも忘れてしまうような贅沢な時間でした!
今回は景色や花を見て、ヨシが奏でる音を聞いて、風の涼しさを体感して…と様々な感覚を使って一足早く戦場ヶ原が秋へ向かう様子を全身で楽しんできました。
厳しい暑さがまだまだ続く今こそ早くも秋に向かい始めて涼しさを増した戦場ヶ原を楽しみつつ歩いてみてはいかがでしょうか?(福)
今回紹介した戦場ヶ原の魅力をネイチャーガイドが解説しながら歩く「戦場ヶ原ガイドウォーク」を8月、9月、10月と各月複数回開催予定です。ぜひご参加ください♪
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