奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
*********************************************************
今朝の天気は晴れ、気温は11℃です。
(8:00時点)※下記の情報は10月1日(水)時点のものです。
今回は金精トンネル前駐車場から金精山へ登山をしてきました。往復で3時間強のコースタイムになります。
金精山は標高が2244mあるので奥日光の中でもいち早く木々の紅葉を楽しめます。
気になる紅葉の様子はというと濃いガスに覆われていたため登山道近辺の様子しかわかりませんでしたが、駐車場から金精峠までの間は緑が残りつつも着実に色づき始めていました。
峠から山頂にかけてはさらに色付きが進んでおり登山道沿いのナナカマドやツツジ類が赤色に、ダケカンバなどが黄色に染まっており見頃入りと言える状態でした。
今回歩いたコースは標高差が約400mもあるため登山口と山頂でも気温差が発生します。さらに峠を越えた尾根沿いは風が吹き抜けやすく、気温が下がるためより色づきが進みやすいと考えられます。
歩みを進めるごとに周囲の木々に色が変わっていく様子を楽しめるのがこのコースの魅力ですので、ぜひ木々の色の移り変わりを楽しんでみてください。
さらに、木々の色づきに加えて注目していただきたいのは木の実です。
この登山道にはホツツジの小さなオレンジ色の実やオオカメノキ、ナナカマドなどの紅色の木の実が多く見られました。
金精山の登山道は色づいた広葉樹に加えて常緑針葉樹の緑も多く、特に鮮やかな色をしている木の実たちが景色のアクセントとなってとても美しいので注目です!
そんな木の実を楽しみながら歩いていると山頂直下のナナカマドの木々に40羽ほどの小鳥が群がって木の実を食べているのを発見しました。
何事?と思いガスの中目を凝らしてみると正体はアトリというスズメほどの大きさの小鳥でした。アトリは越冬のためにロシアなどから日本へ渡ってくる冬鳥です。まさかこんな山の上で出会うとは思っていなかったのでとても驚きました。
アトリは奥日光では主に戦場ヶ原で木の実を食べているイメージが強いです。もしかすると、多くのナナカマドがたわわにみのっているこの時期、この場所ならではの出会いだったかもしれません。
今回の取材では木々の色付きや冬鳥の渡来と着実に季節が進んでいるのを感じることができました。
紅葉が進み、美しい景色に目を向けがちな季節ですがその中で見られる生きものの動きからも秋の深まりを感じてみてください。
コース紹介
今回紹介したコースは地図上赤マーカー部になります。
距離は短いものの急登が多いコースです。
さらに道幅が狭いうえに、足元が悪い場所や岩場を梯子やロープで登り下りをするような場面もあります。お越しになる際はしっかりとした登山靴など登山の装備に加えて、これからは冷え込むので防寒具が必要です。
お知らせ
日光自然博物館ではトレッキングに挑むツアーを10月11日に開催予定です!
深い森を越えてエメラルドグリーンの神秘の湖を目指しましょう!
詳しくはこちら