奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
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今朝の天気はくもり、気温は8℃です。(8:00時点)※下記の情報は5月14日(水)時点のものです。
中禅寺湖周辺では新緑が目立ち始め、木々の花が見頃を迎えています。
そんな中、今回は中禅寺湖の南岸に行ってきました。
歌ヶ浜駐車場から10分ほど歩いた先の英国・イタリア大使館別荘記念公園では早速、満開になたアズマシャクナゲとトウゴクミツバツツジが出迎えてくれました。
その先の遊歩道沿いでもトウゴクミツバツツジは新緑の森に彩りを与えています。
来週末にはシロヤシオも見頃を迎えそうですので、湖畔の森の中では5月末頃まで、中禅寺湖南岸の半月山や社山に登れば6月中旬頃まではツツジ類と新緑のセットをお楽しみいただけるかと思います。
森の上の方からはキビタキ、オオルリ、センダイムシクイなど数多くの野鳥のさえずりが聞こえて来ることも相まって非常に心地いい空間でした。
このように様々なものが作り出す森の雰囲気の中でも、特に私がおススメしたい存在があります。
それはブナの木です。ブナは関東地方全体を見てもごく限られた場所にしか生育しておらず、まとまった数のブナが見られるのはとても珍しい場所と言えるのです。(※写真はイヌブナで、ブナとイヌブナ両方が生育しています)
また、珍しいだけではなく、白い肌の幹と黄緑色の若葉が作り出す森の景色は大変美しく、奥日光の森の様子に変化を与えてくれる存在です。
大使館別荘記念公園から30分ほど歩くと、浜辺に降りると男体山と中禅寺湖の絶景を眺められる狸窪に到着します。
遊歩道は水際より森の中の方を歩く道になり、近くに木々の花は少なくなったので、足元にも目を向けると地面にも花が咲いていることに気が付きました。
最初に見つけたのは一円玉くらいの白い花が特徴のニリンソウです。足元の花の中では比較的大きいので少し離れた場所に咲いていても良く目立っていました。一見落ち葉しかない枯葉一色の森に見えますが、気にし始めたらたくさん見つかるもので
白く小さなワチガイソウやヤマエンゴサク、ウスバサイシンなど複数種類の花がみつかりました。(写真はウスバサイシン)
夏に足元の花が多い戦場ヶ原でも今の時期はまだ花が少ない中、春にも花が楽しめるのは大きな魅力だと思います。その時・その場所ならではの魅力を探して、様々な環境が集まる奥日光の自然を最大限に楽しみましょう!
お知らせ
5月24日(土)には、シロヤシオが見頃を迎える社山への登山に挑戦するツアーを開催します。社山の登山口までは歌ヶ浜駐車場から1時間強歩く必要がありますが、今回のツアーではモーターボートで登山口まで向かいます。その他にも、早朝や夜のイベントなどたくさんのガイドツアーを開催予定ですので、こちらからHPをぜひご覧ください。