日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2022.11.11
新・山の上からこんにちはvol.490

 奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

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今朝の天気は晴れ、気温は7℃。(8:00時点)※下記の情報は11月7日(火)時点のものです。

 

今回は中禅寺湖南岸の歌ヶ浜駐車場から阿世潟を往復してきました。取材当日は風が強く、中禅寺湖も波立っていました。

まずは、気になる紅葉の様子。

湖岸を彩っていたカエデやツツジはほとんど散ってしまい所々に赤色を残すだけとなっていました。

 

しかし、大使館別荘記念公園や窪地になった山肌にはまだブナが葉を残しており、そこだけを切り取って見ればまだ綺麗にご覧になれるところもありました。

 

そんな、落葉が進む中禅寺湖ですがこの時期だからこその光景に出会えました!

時折強い風が吹くとブナの葉が紙吹雪のように一斉に散ります。それらが木漏れ日の中を舞うと葉が黄金色に輝いてとっても美しいんです(!詳しくは動画をチェック)

この素晴らしい光景に冷たい風に吹かれてめげそうだった気持ちも吹っ飛んでしまいました!

 

さらに、地面に注目してみると、、、

枯れ色の落ち葉の上に赤、黄色、オレンジのカエデなどの葉が混じりあっていました。まるで、茶色のキャンバスに湖畔を彩っていた色をちりばめたようでした。

これらの美しい光景が見られるのはとても短い期間ですので是非お早めにご覧ください!

 

奥日光の紅葉は散る瞬間、そして散った後まで美しいのだなと感心していると落ち葉を待っている生き物に出会いました。

湖に流れ込む細流をのぞき込むと落ち葉の破片のようなものが動いたのです。

 

動く落ち葉の正体はトビケラという昆虫の幼虫でした。トビケラは幼虫の時期を水中で過ごしますが、外敵から身を守るために

落ち葉などを紡いでミノムシのような蓑を作り外敵から身を守ります。さらに、落ち葉を食べて成長する種類もいます。

住処にも餌にもなる落ち葉はトビケラからするとまさに「天の恵み」といったところ。紅葉が散ってしまうのは寂しいですが、降り注ぐ落ち葉によって支えられている生き物たちを知ると見方も変わるかもしれませんよ!(福)

 

今回のブログに合わせてYouTubeに動画をupしました!是非ご覧ください↓

 

~お知らせ~

(写真は10月31日時点のものです。)

現在、奥日光の複数の施設で「ライトアップ奥日光」が開催中です。本日ご紹介した南岸でも大使館別荘記念公園でライトアップを行うほか、今月20日までの土日では英国大使館、イタリア大使館の開館時間を19時まで延長しています。また、ライトアップに合わせたツアーも開催予定です。詳しくはこちら

 

★★イベント情報★★

少人数での実施、スタッフの体調管理やツアー中のマスク着用、お客様を含めた密集防止、手指消毒の適宜実施等、感染症対策を取った上で、自然を満喫できる各種ツアーを多数企画しています。

※新型コロナウイルス感染拡大防止の関係で内容・開催日程を変更する可能性があります。ご了承ください。

ラインナップはコチラ→11月12月

(いずれも先着順となっておりますので、ご希望に添えない場合はご容赦ください。)

 

☆☆企画展情報☆☆

企画展「これに出会いたい!奥日光のとっておき24~秋・冬編~」 開催!

奥日光で活動するインタープリターならではの視点で、「奥日光のとっておき」をご紹介します。美しい景観だけではなく、その瞬間にだけ見られるものや、植物、動物など、秋・冬のいろんな魅力がギュッと詰まっています。

期間:2022年9月10日(土)~