日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2025.12.26
新・山の上からこんにちはvol.643

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

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今朝の天気は 晴れ 、気温は -1 ℃。(8:00時点)※下記の情報は12月24日(水)時点のものです。

 

今回は湯滝からスタートし泉門池を通って、戦場ヶ原の北側、三本松駐車場まで歩いてきました。現在、湯滝駐車場とトイレは冬季閉鎖になっており、ややアクセスしづらくなってはいますが、三本松駐車場に車を置いて、バスで湯滝まで移動することが可能です。

(下図の黒線が歩いた道)

 

歩きだしてすぐに見えてくるのが、湯滝。夏場は周りの木々の葉とのコラボで清涼感溢れる滝なのですが、今回は葉が落ち、雪も積もっていたので、水しぶきの白と、岩壁の黒がより目立ち渋くてかっこいい印象でした。

 

湯滝周辺にはウラジロモミやコメツガなどの常緑針葉樹がたくさん生えている森が広がっています。この道は雪のない時期によくご案内する歩きなれた道なのですが、いつもよりうっそうと感じました。

 

なぜかというと、雪の重みで針葉樹の枝がいつもより垂れ下がっていたんです。

いつもなら視界に入ってこない高さの枝が低く垂れさがっていたため、圧迫感を感じたようです。雪が積もったことで、歩きなれた道でも違う雰囲気を感じ、面白かったです。

 

湯滝から約1時間半、戦場ヶ原の北側に到着しました。枯れたヨシ原に雪が積もり、その奥には男体山などの山々が見えます。今回、一番心撃たれた風景でした!

周りの山々を見ると上半分が灰色がかった雲に覆われ、厳かな雰囲気に。雲の隙間から見える山の上では、雪が降り積もっているところが見えました。

私が立っている場所は小雨が降っていたので、まるで別世界のように見えて神様がいるんじゃないかと思ってしまうような神々しい景色でした。

 

よく考えれば、自分の立っている場所よりも山の上の方が標高が高く、気温が低いため、天気が違うのだということが分かりますが、そういったことが解明されていない昔の人がこの景色を見たら、山を神聖視するのがよく分かるなと改めて感じました。

 

滝、針葉樹の森、湿原と景色がころころ変わるだけでなく、雪が積もったことでいつも歩いている道なのに新たな一面を発見することができました。ぜひ、皆さんにも歩いてみてほしいです。

ただし、凍った雪の塊の上に、5センチほどの雪が乗っているような場所が多かったので、スノーブーツに滑り止め用のチェーンスパイクで歩くことをおすすめします。また、今後の積雪状況によりコースのコンディションは変わるため、お越しの際は直近の天気などをご確認ください。(渋)

(↑湯滝間瀑台の階段。雪で下の凍った部分が分かりにくくなっている。)

(↑間瀑台から戦場ヶ原方面へ進んで最初の階段。取材日12/24は登れたが、さらに雪が積もると段差が無くなりすべり台みたいになる。)

 

 

<お知らせ>

日光自然博物館では奥日光の冬を楽しむ各種ガイド・ツアーの参加者の募集が始まりました。詳しくは日光自然博物館HPの「ガイドツアー」の項目をご覧ください。

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