日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2025.12.12
新・山の上からこんにちはvol.641
奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

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今朝の天気はくもり、気温は-4℃です。(8:00時点)※下記の情報は12月10日(水)時点のものです。

 

 

今回は光徳沼周辺の森を散策してきました。

奥日光の街中でも先週に降った雪がまだまだ残っている現状、光徳周辺の雪の状態はどうなのか!

 

思った以上でした!

一面雪景色で、遊歩道には踏み跡はほとんどなく、雪に足首が埋まってしまうほどでした。

今回は他に人がおらず、森の中が静かだったおかげで、か細く高い鳴き声が近づいてくることに気づきました!

 

エナガです。

まんまるくて真っ白で、雪景色のなかにいるとまるで小さな雪だるまのようでした!

 

↑4月撮影

他の季節で見るエナガよりもずいぶんふっくらしてます。

これにはきちんと理由があって、冬は体温調節のために、羽の中に空気を貯めているそうです。

今の時期は鳥たちのまんまるな姿が見られるので嬉しいです!

 

木の上にはなにやらカサカサ音を立てるゴジュウカラがいました。

 

幹を走り回って次々に樹皮を剥がし、中にいる虫などを探す姿をよく見ますが、今回は執念深く繰り返し同じ場所をつついていました。

ゴジュウカラは餌の少ない冬に向けて、樹皮の隙間にエサを隠します。もしかしたら隠したエサを探していたのかもしれませんね。

 

野鳥観察していると、いつのまにか周りにはサルの群れがきていました。

サルたちが食べていたのは木の皮です。

※別日撮影

サルは基本、木の実やササの葉などを食べますが、冬は地面が雪で覆われエサがとても乏しいのです。そのため、他の時期には好んで食べない木の皮を食べることがあります。

 

 

今回見られた3種に限らず、生き物たちはそれぞれ厳しい冬を乗り越える工夫をして生きています。

今回はその様子がよく観察でき、より野生動物の逞しさを感じることができました。

雪深くなると、今回歩いた光徳ではウィンタースポーツが始まり人が多くなるため、じっくり自然を楽しむには今の時期がおススメですよ!

 

❄服装の注意❄

風が吹くと体感気温が氷点下に感じることもあるため、手袋やネックウォーマーなど暖かい格好でお越しください。また足元も雪が入らないようなスノーブーツが必須です!