奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
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今朝の天気は晴れ、気温は13℃です。
(8:00時点)※下記の情報は10月15日(水)時点のものです。
今回は湯ノ湖の周囲に整備されている歩道の国道側半分を歩いてきました。国道側の歩道は対岸の山側に比べ明るくカエデやツツジなどが多く生えています。
木々に囲まれた遊歩道を歩いていると、まず最初に目を引いたのはツツジの紅葉でした。一枚の葉の中で淡い緑から赤へと変わっていくグラデーションがとても美しかったです!
他にもオオカメノキという木の葉も目立っていました。人の顔を隠すぐらいに大きな丸い葉で、赤くなるのに時間がかかるのか、まばらに赤く染まっていました。
同じ紅葉でも、それぞれ異なる染まり方をしていて面白いですね!
綺麗に赤く紅葉した状態だけではなく、染まっていく過程にも注目して紅葉を楽しんでいただきたいです。
林の内側にいると見頃には少し早いように見えましたが、見晴らしのいい場所から湖と周りの山肌を見たとき、水際のカエデやツツジがしっかり赤やオレンジに染まっていたので、見頃始まりといっていいでしょう!このブログが投稿されている頃にはさらに綺麗になっているでしょう。
さて、ここで一つ疑問が出てきます。林の内側と水際の紅葉にはなぜ差が出るのでしょうか?
それは紅葉の仕組みに秘密があります。
気温が低くなってくると木は冬に向けて葉を落とす準備を始めます。葉の緑色の元となるクロロフィルという色素を分解して養分を葉から木に回収します。そして葉の根元に離層という壁をつくり、水分や養分が行き来する道をふさぎます。
葉にわずかに残ったクロロフィルは光合成でデンプンなどの養分を作ります。これが分解されて糖になり、日光があたることで葉っぱの中で酵素と反応して赤い色素アントシアニンを作り出します。
つまり、葉が赤くなるためには日光が必要なのです。水際に生える木は日光がよくあたるので、林の内側にある木よりも外側が先に赤くなるのです。
きれいに紅葉するにはいくつか条件があり、気温の急な低下、日光によく当たること、そして空気中の湿度が適度にあることも大切です。
そのため、湯ノ湖の周りはひときわ紅葉がきれいなんです!
さらに風がないときは、湖面に紅葉が移りとても美しいですし、湯ノ湖は針葉樹が生えているので針葉樹の緑と赤の対比もきれいです!
ぜひご覧ください。(渋)
動画も作成しましたので、ぜひご覧ください!