奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
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今朝の博物館周辺の天気は曇り 、気温は19℃です。(8:00時点)※下記の情報は6月25日(水)時点のものです。
今回は光徳駐車場から戦場ヶ原の北側までを歩いてきました。距離は片道2㎞、歩いて1時間弱の比較的お手軽な区間です。
このコースの特徴は短い距離の中で森の中から湿原への環境が移り変ること。針葉樹と広葉樹が混ざり合った森を進んでいくと徐々に雰囲気が変わってゆき、最後にバっと景色が広がる様子が魅力の一つですよ!
加えて、もう一つ注目ポイントはコースを通して見られる草花です。異なる環境を通して歩くので、草花の移り変わりも楽しむことができます。
光徳の森の中では赤紫と黄色の取り合わせが美しいヤマオダマキや
咲いた後、花の色が白から赤色に変わるニシキウツギを見ることができました。
ただし、湿原に入るとこれらの花は姿を消し、別の植物が見られるようになるのです。
桃色が可愛らしいツルコケモモの花や
まるで箒のようなユニークな見た目のサギスゲの綿毛です。
この2種類は戦場ヶ原の中でも比較的水分がたっぷりある場所やミズゴケがこんもり発達した場所を好むのでそうした環境が揃った北戦場ではよく見られます。この区間は比較的マイナーですがここならではの草花の生え方があります。一言に戦場ヶ原と言ってもそういった違いに注目してみるのも面白いですよ!
この他にも湿原部では鮮やかなピンク色が目を引くハクサンフウロの開花が始まり、ノアザミの蕾も膨らんでいました。
ノアザミの蕾↑
今の状況でももちろん楽しめますが、これからの時期にはこれらの花が咲き、このコースの彩がより豊かになることも期待できます!
そして北戦場の中心部では、今回の目玉とも言えるとびっきりの景色が待っていました!
低くなった雲が割れ、男体山がきれいに姿を現していたんです!割れた雲の上には少しだけ青空が顔をのぞかせ、差し込む光が湿原を幻想的な雰囲気に包んでいました。当日は今時期らしく天気が怪しい中での取材でしたが、「歩いてよかった!!」と思えるような最高の景色でした!
今回はすごい景色はもちろん、これからより咲き誇る草花の予感を感じることができたのが収穫でした。このコースの大半は森の中を歩くのでこれから暑くなる時期にぴったりです!来る夏は草花を楽しみながら快適にハイキングを楽しんでみてはいかがでしょうか?(福)